頭頸部がんについて | 船橋市の耳鼻いんこう科-どい耳鼻咽喉科
新京成線「薬園台駅」西口 徒歩3分 047-496-1133(いいみみ)

〒274-0077 千葉県船橋市薬円台6丁目6番2号メディパーク薬園台3F 

船橋市の耳鼻いんこう科,小児耳鼻いんこう科,アレルギー科ならどい耳鼻咽喉科

早期発見のポイント

上顎洞がんについて

咽頭がんについて

喉頭がんについて

口腔がんについて

甲状腺がんについて

    オンライン順番受付
    船橋日大前クリニック

    医院案内

    医院名

    どい耳鼻咽喉科

    住所

    〒274-0077
    千葉県船橋市薬円台6丁目6番2号
    メディパーク薬園台3F

    TEL

    047-496-1133(いいみみ)

    診療科目
    • 耳鼻いんこう科
    • 小児耳鼻いんこう科
    • アレルギー科
    • 頭頸部がん検診
    • 補聴器相談
    薬剤耐性AMR対策

早期発見のポイント

甲状腺がんを疑う4つのポイント

甲状腺がんの多くが生命にかかわらないため、小さい甲状腺がんでは手術をしないこともあります。しかし、声がかすれたり、飲み込みにくくなったり、命にかかわる場合もあります。

甲状腺がんを疑うポイントは

  • のど仏から胸骨の間を触るとゴリゴリとした硬いしこりがある。(普通がんでもいたくありません。)
  • 首にもかたいしこりがある。
  • 声が急にかすれて治らない。
  • 急に水を飲むとむせるようになった。(むせは1週間ほどで自然に治ることが多いので注意が必要です。)

このような場合は耳鼻咽喉科での診察が必要です。

ただこれらの症状はがんがある程度大きくならないと出てきません。
小さい甲状腺がんを見つけるためには超音波検査が必要です。

のどの違和感が長く続く方に甲状腺腫瘍がある場合があるので、そのような方は耳鼻咽喉科で超音波検査をお願いしましょう。

口腔がんを疑う10のポイント

口腔(こうくう)がんとは、舌・歯ぐき・ほっぺの内側(頬粘膜)・舌と歯ぐきの間・口の天井の硬い部分(硬口蓋)などにできるがんの総称です。
近年増えてきているがんです。

がんなので命にかかわる可能性があるのはもちろんですが、話したり、物を食べてたり飲み込んだり、呼吸することにも障害が出てくる可能性があります。

早期に発見することがとても重要です!

口の中にできるがんなので、お口をあけて鏡で見たり、ご家族に見てもらうことによって早期発見が可能です。

  • なかなか治らない口内炎がある。
  • あやまって噛んでしまったところがなかなか治らない。
  • 入れ歯やとがった歯で傷つけたところが治らない。
  • 歯を抜いたところが腫れてきて治らない。
  • ただれた粘膜のところがあり治らない。
  • 触ると硬い腫れやしこりがあり小さくならない。
  • 以前からこすっても取れない白いところや赤いところがある。
  • こすると血が出やすいところがある。
  • 白っぽいかさぶたのようなものに覆われているところがある。
  • 食事のときなど物を飲み込む時に痛みがある。
  • あごの下にしこりがあり大きくなってきた。

これらのうち1つでも当てはまる症状がある場合は耳鼻咽喉科で診察を受けましょう。

「痛くないから大丈夫と思っていた」という方が多くいらっしゃいます。小さいうちは痛みを伴わない事が多いので注意して下さい。

喉頭がんを疑う6つのポイント

喉頭とはのどぼとけのことです。声帯があって声を出したり、食べ物が肺に入らないように調節しています。

喉頭がんになると現れる症状は

  • 一カ月以上声がかれていて治らない。
  • のどに異物感があり、場所が一定している。
  • 硬い食べ物を飲み込んだ時に痛みがでる。
  • 痰に血が混ざる。
  • 呼吸が苦しい。
  • 首にしこりができて大きくなってくる。

これらのうち1つでも当てはまる症状がある場合は耳鼻咽喉科で診察を受けましょう。

また喫煙と飲酒は喉頭がんの発生に関連があります。タバコをたくさん吸われる方や、お酒をたくさん飲まれる方は喉頭がんのリスクが高いため年に一度は耳鼻咽喉科でのチェックをお勧めします。

咽頭がんを疑う7つのポイント

咽頭とは鼻の奥から食道の入り口までを言います。
3つの部分に分かれていて上から「上咽頭」「中咽頭」「下咽頭」と続きます。

がんが咽頭のどの部分にできるかによって症状が異なりますが、咽頭がんを疑う症状としては

  • 片方の耳のつまった感じや、難聴が続いて治らない。
    (成人の場合、咽頭がんが原因で中耳炎になる事があります)
  • のどの一定の場所に異物感や違和感があり治らない。
  • 食べ物を飲み込む時にいつも同じところが痛かったり、しみたりする。
    (飲み込む時に耳の奥が痛いと感じることもあります。)
  • 食べ物が飲み込みにくい。
  • 片方の扁桃腺だけが大きくなってきた。(痛くない場合もあります)
  • 声がかすれて治らない。
  • 首にしこりができて大きくなってきた。

などがあります。

これらのうち1つでも当てはまる症状がある場合は耳鼻咽喉科で診察を受けましょう。

また、ヘビースモーカーやたくさんお酒を飲まれる方は下咽頭がんのリスクが高いため年に一度は耳鼻咽喉科でのチェックをお勧めします。

「痛くないから大丈夫と思っていた」という方が多くいらっしゃいます。小さいうちは痛みを伴わない事が多いので注意して下さい。

上顎洞がんを疑う10のポイント

顔の骨の中には空洞があり専門的には副鼻腔(ふくびくう)と呼んでいます。
副鼻腔に炎症が起こると副鼻腔炎(ちくのう症)です。

鼻の中や副鼻腔にもがんが発生することがあります。
鼻・副鼻腔がんの大部分が上顎洞がんです。

上顎洞は副鼻腔の中では最大の空洞で、頬骨の出っ張りと歯の間にあります。

上顎がんが小さいうちは自覚症状がなく気づきません。
がんが大きくなってくると(ステージIII以上になると)

  • 片方の鼻がつまる。
  • 片方の鼻から鼻血が出る。
  • 片方の鼻から臭い鼻水が出る。
  • 物が2重に見える。
  • 片方の目から涙や眼ヤニが出る。
  • 歯茎が腫れて治らない。
  • 歯の痛みが治らない。
  • 頭痛が続く。
  • 片方の頬が痛い。
  • 顔がだんだん腫れてきた。

等の症状が出てきます。

これらのうち当てはまる症状がある場合は耳鼻咽喉科で診察を受けましょう。

上顎洞がんについて

上顎洞がんを疑う10のポイント

顔の骨の中には空洞があり専門的には副鼻腔(ふくびくう)と呼んでいます。
副鼻腔に炎症が起こると副鼻腔炎(ちくのう症)です。

鼻の中や副鼻腔にもがんが発生することがあります。
鼻・副鼻腔がんの大部分が上顎洞がんです。

上顎洞は副鼻腔の中では最大の空洞で、頬骨の出っ張りと歯の間にあります。

上顎がんが小さいうちは自覚症状がなく気づきません。
がんが大きくなってくると(ステージIII以上になると)

  • 片方の鼻がつまる。
  • 片方の鼻から鼻血が出る。
  • 片方の鼻から臭い鼻水が出る。
  • 物が2重に見える。
  • 片方の目から涙や眼ヤニが出る。
  • 歯茎が腫れて治らない。
  • 歯の痛みが治らない。
  • 頭痛が続く。
  • 片方の頬が痛い。
  • 顔がだんだん腫れてきた。

等の症状が出てきます。

これらのうち当てはまる症状がある場合は耳鼻咽喉科で診察を受けましょう。

上顎洞がんの検査法

鼻から細いファイバースコープを挿入して鼻の中を良く観察します。
スプレーで麻酔をして、細いスコープで観察するため、痛みはさほどありません。

上顎洞を含む副鼻腔は骨で出来た空洞なので、初期の上顎洞がんはレントゲン撮影やCTなどの画像検査を行います。

口の中(天井の硬い部分や歯肉)にしこりがあることもありますので、口の中も良く観察します。

がんを疑うしこりがある場合は少し採集し病理検査組織を行います。

超音波検査で首に転移したリンパ節がないかどうか調べたり、CTなどで肺に転移がないか調べます。

上顎洞がんの治療法

病院によって

  • 手術。
  • 三者併用療法。(抗がん剤動注化学療法と放射線治療と手術を組み合わせて行う。)
  • 超選択的抗がん剤動注療法と放射線治療を同時に行う。

の3つに分かれます。

何が一番すぐれた治療法かは、まだ分っていません。
その理由として上顎洞がんの患者数が少ないことや、色々な治療法が行われているため治療成績の比較がしにくいことが挙げられます。

まずは手術についてお話します。

上顎洞がんの治療法(1)手術

手術ではがんがある部分を取り除いてしまいます。

上顎洞は頬の骨と歯の間にあるので、この部分を取ってしまうと

  • がんが小さい時→鼻の中の空洞が広くなる。
  • がんが歯の方に大きくなっている時→硬口蓋(口の天井の硬い部分)~歯茎~歯が無くなって、大きな穴があく。
  • がんが頬骨の方に大きくなっている時→頬骨の出っ張りがなくなり顔がへこむ。
  • がんが目の方に大きくなっている時→目玉が無くなる。

ということになってしまいます。

  • 1の時は外見も変わらず、日常生活も特別不便はありません。
  • 2の時は口と鼻がつながってしまいますので、そのままですと食べ物が食べられないし飲めません。また言葉もはっきり喋れません。
    それでは困りますので、あいた穴をふさぐような大きな入れ歯を使ったり、がんを取り除いた時に穴をふさぐ手術も同時に行ったりします。穴をふさぐ手術ではお腹の筋肉などを移植します。
  • 3の時は取った骨の代わりに、肋骨などの骨を移植します。
  • 4の時は義眼を入れれるようにします。

大きく取れば取るほど治療後の日常生活に支障が出てしまいます。

次は抗がん剤動注治療と放射線治療を組み合わせた治療についてお話します。

上顎洞がんの治療法(2)三者併用療法

抗がん剤動注化学療法と放射線治療と手術の3つの治療法を組み合わせた治療法は三者併用療法と呼ばれています。

抗がん剤動注療法はがんを育てている動脈(栄養血管)に高濃度の抗がん剤を注入する方法です。
多くの施設で、耳の前の動脈に細いチューブを入れ、抗がん剤を投与する方法が行われています。

投与される抗がん剤の種類、量は施設によって異なりますが。多くの施設でシスプラチンなどのプラチナ製剤やフルオロウラシル(代謝拮抗薬)が使用されます。

たいてい放射線治療も同時に行います。そうして、がんを小さくした後に手術を行います。

手術は前にお話したやり方ですが、縮小したがんに合わせて、切除する範囲を縮小する場合もあります。

上顎洞がんの治療法(3)超選択的抗がん剤動注療法+放射線治療

がんが大きく成長すると、がんを育てる動脈(栄養血管)も増えてきます。

全ての栄養血管に抗がん剤を注入するために行われる治療法が超選択的抗がん剤動注療法です。

足の付け根の血管からカテーテルを挿入し、造影剤を使い栄養血管を確認した後に抗がん剤を注入します。

ほとんどの施設で放射線治療を同時に行います。
病院によっては強度変調放射線治療(IMRT)を行い、眼球に放射線が当たらないようにし、白内障などの合併症を予防しています。

これらの治療でがんが消えたと判断された場合は手術を行わない病院も増えてきています。

重粒子線治療、サイバーナイフ

上顎洞がんのほとんどが「扁平上皮癌」という種類ですが、他に「腺様のう胞癌」や「腺癌」などといったものもあります。
また鼻の中には稀に「悪性黒色腫」という悪性腫瘍ができることがあります。

扁平上皮癌以外のがんは放射線が効きにくいため最初から手術を行うことが多いです。

しかし、「上顎洞がんの治療法(1)手術」でお話ししたように、手術を行うと食べたり、話したりする機能や見た目にかなり影響を与えます。

通常の放射線治療が効かないタイプのがんにも効果が期待できるのが重粒子線治療です。

基本的には「放射線が効きにくいタイプのがんで、手術はできるが術後のことを考えると手術は行いたくない」場合に選択されます。

行える施設がかなり少く、保険診療の対象外です。

サイバーナイフは手術を行うことが難しい場所(周囲に脳や重要な血管や神経がある場合など)や、通常の放射線治療を行った後にがんが残っている場合などに効果が期待できる放射線治療です。

通常の放射線治療に比べ照射する範囲を厳密に決めることができるため、がんの広がりに合わせて照射を行うことができます。

しかし大きく育ってしまったがんをサイバーナイフで治しきることは普通できません。
がんの大きさが親指の頭より小さい時に効果的です。

咽頭がんについて

咽頭がんを疑う7つのポイント

咽頭とは鼻の奥から食道の入り口までを言います。
3つの部分に分かれていて上から「上咽頭」「中咽頭」「下咽頭」と続きます。

がんが咽頭のどの部分にできるかによって症状が異なりますが、咽頭がんを疑う症状としては

  • 片方の耳のつまった感じや、難聴が続いて治らない。
    (成人の場合、上咽頭がんが原因で中耳炎になる事があります)
  • のどの一定の場所に異物感や違和感があり治らない。
  • 食べ物を飲み込む時にいつも同じところが痛かったり、しみたりする。
    (飲み込む時に耳の奥が痛いと感じることもあります。)
  • 食べ物が飲み込みにくい。
  • 片方の扁桃腺だけが大きくなってきた。(痛くない場合もあります)
  • 声がかすれて治らない。
  • 首にしこりができて大きくなってきた。

などがあります。

これらのうち1つでも当てはまる症状がある場合は耳鼻咽喉科で診察を受けましょう。

また、ヘビースモーカーやたくさんお酒を飲まれる方は下咽頭がんのリスクが高いため年に一度は耳鼻咽喉科でのチェックをお勧めします。

「痛くないから大丈夫と思っていた」という方が多くいらっしゃいます。小さいうちは痛みを伴わない事が多いので注意して下さい。

咽頭がんの検査方法

口を開けて鏡で見ると扁桃腺(口蓋扁桃)やのどちんこ(口蓋垂)を見ることはできますね。
なので、ご家庭でも咽頭がんのチェックをすることは可能です。

しかし、チェックできるのは中咽頭の一部だけです。
咽頭全体を詳しく観察するためには、ファイバースコープでの観察が必要です。

スプレーで麻酔をした後に鼻から挿入するため挿入感も少なく、細いため痛みもさほどありません。

のどにがんを疑うようなしこりがある場合は、しこりの一部を採取して病理検査に提出します。

首に転移がないかどうか超音波検査を行ったり、がんの大きさを調べるためにMRIを行ったり、肺などに転移がないかCTを行ったりします。

咽頭にがんがある方は、食道にもがんを生じやすいので胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)も行っておいたほうが良いでしょう。

上咽頭がんの治療

鼻の奥の咽頭が「上咽頭」です。

上咽頭がんは抗がん剤と放射線がとても効きやすいがんです。それらの治療を組み合わせた化学放射線治療を行う事が一般的です。

化学療法は、多くの施設でシスプラチンやネダプラチンなどのプラチナ製剤やフルオロウラシル(代謝拮抗薬)が使用されます。

放射線療法は1日1回の治療を、週5回、6~7週間ほど行います。
施設によっては強度変調放射線治療(IMRT)を行います。

強度変調放射線治療は、がんの部分には多くの放射線を、正常の部分には少ない放射線を照射することができる照射法です。通常の放射線治療に比べて唾液を作っている「耳下腺」への照射を抑えることができるため、放射線治療後の合併症である口やのどの乾燥をある程度防ぐことができます。

強度変調放射線治療の場合ですと、化学放射線療法で上咽頭のがんや頸部のリンパ節転移は9割以上治すことができます。

しかし、上咽頭がんは肺や肝臓や骨などに比較的遠隔転移しやすいがんです。
遠隔転移が出てくるかどうかで予後が大きく変わってきます。

 

中咽頭がんの治療法

中咽頭がんは「扁桃腺」や「舌の奥」や「のどちんこ(口蓋垂)」などにできます。

中咽頭がんは上咽頭がん同様に放射線がとても効きやすいがんです。
抗がん剤は上咽頭がんと比べると効き目が悪くなります。

そのため中咽頭がんの治療は

  • 化学放射線療法を行う病院
  • 手術を行う病院

に分かれます。

最近の傾向としては1.の治療法を選ぶ病院が増えてきています。

化学放射線療法は上咽頭がんの場合と同様です。病院によっては強度変調放射線治療を行います。

手術の方法はがんの大きさによって変わります。

中咽頭がんは口を開けると見える部分にできることが多いので比較的早期に見つかる場合もあります。
早期の場合は口の中から手術で取ってしまう事もあります。

また、最近はファイバースコープが進化し、極早期のがんも見つかるようになりました。
そのような小さながんは、がんができた粘膜をはがし取るようにして切除します。

がんが進行している場合は取ったところを体の他の部分を移植して補います。お腹の筋肉を移植することが多いです。ほとんどの場合、同時に首のリンパ腺を切除します。

下咽頭がんの治療法

下咽頭は「のどぼとけの骨」のあたりにある咽頭です。

下咽頭にがんができてもなかなか気がつかないので、病院に来るころには進行がんになっていることが多いのです。

声帯がある「喉頭」と下咽頭は隣同士のため、下咽頭がんが進行すると喉頭までがんが進展します。

下咽頭がんは放射線も抗がん剤もそこそこ効きます。

そのため下咽頭がんの治療は早期の場合は化学放射線療法、進行している場合は手術が一般的です。

手術では癌のある下咽頭、下咽頭の先にある食道の一部、下咽頭の隣の喉頭を摘出する方法が多くの下咽頭がんで選択されます。

切除された咽頭や食道は、腕の皮膚や腸などを移植して再建します。
喉頭がんのところでお話ししたように、永久気管孔という呼吸する穴を首に作ります。

ほとんどの場合に、首のリンパ節も一緒に切除します。

下咽頭がんで声を喪失しないためには(1)化学放射線療法

下咽頭がんは抗がん剤や放射線治療がそこそこ効きます。

早期の場合は放射線療法のみで、ある程度進行していても化学放射線療法で咽頭のがんを治せる場合があります。

ただし、首のリンパ節に転移したがんは化学放射線療法が効きにくいです。
残ってしまった場合は後で手術が必要になります。

化学療法は、多くの施設でシスプラチンやネダプラチンなどのプラチナ製剤やフルオロウラシル(代謝拮抗薬)が使用されます。

放射線療法は1日1回の治療を、週5回、6-7週間ほど行います。

放射線治療中はモルヒネを使用しないと、取れない痛みが出現することが多く、口から食事が食べられなくなることがあります。そのような場合、以前は放射線治療を一時中断していましたが、放射線治療は休まず行った方が効果が出ることはわかっていました。

そのため最近では、化学放射線療法の前に、胃瘻という流動食を入れる穴をお腹に作っておき、食事が口から食べられなくなった場合には胃瘻から流動食を入れてなんとかしのぎ、治療を継続する方法をとる病院が増えてきています。

お腹の穴はお口から食事が食べられるようになれば塞ぐことができます

下咽頭がんで声を喪失しないためには(2)下咽頭部分切除術

下咽頭の隣には喉頭があります。下咽頭がんが進行すると喉頭にも浸潤してきます。

がんが喉頭に浸潤していないか、浸潤していても少しの場合には、喉頭の一部~全部を温存して、下咽頭のがんのある部分だけを切除することができます。

切除した部分が小さい場合は縫い縮められますが、ある程度欠損がある場合は腕の皮膚や腸の一部を移植する必要があります。

この手術では声は残すことができますが、食べ物を飲み込む機能がある程度低下するため、手術後は飲み込みのリハビリが必要です。

そのため患者さんがご高齢だったり、体力がなかったり、リハビリなどに対してやる気がない場合は、この手術はおすすめできません。

下咽頭癌で声を喪失しないためには(3)経口的下咽頭部分切除術

内視鏡(ファイバースコープ)の進歩により最近では早期の下咽頭がんが見つかるようになりました。

前にお話したように早期がんには放射線治療が治療の中心となりますが、最近では経口的下咽頭部分切除術という手術法を行う病院が増えてきました。

この方法は、口から拡大喉頭鏡というのどを広げて見えやすくする器具を入れ、内視鏡やレーザーなどを使用して、がんの部分を剥がし取るような方法です。
食道がんの内視鏡治療を咽頭がんに応用したものです。

口から器具を入れるため首を切開しません。

まだ十分確立された治療法とはいえないため、日本では進行がんには行われていませんが欧米では進行した下咽頭がんもこの方法で切除する報告もされています。

下咽頭癌で声を喪失しないためには(4)超選択的抗がん剤動注療法

通常の化学放射線療法ではかなり進行してしまった下咽頭がんには効果がないため、普通は喉頭・下咽頭・食道の一部を切除する手術が行われます。

しかし、患者さんが手術を希望されない場合や、手術が出来ないほど進行してしまっている場合に超選択的抗がん剤動注療法を行う施設もあります。

下咽頭がんを育てる動脈(栄養血管)にカテーテルを通してそこから大量の抗がん剤を流し、同時に放射線治療も行います。

咽頭のがんにはとても効果的ですが、首のリンパ節に転移した部分にはそんなに効果がありません。
そのため後で首のリンパ節を切除する手術が必要になることがあります。

詳しくは口腔がんの時にお話ししたところをご覧くださいね。

喉頭がんについて

喉頭がんを疑う6つのポイント

喉頭とはのどぼとけのことです。声帯があって声を出したり、食べ物が肺に入らないように調節しています。

喉頭がんになると現れる症状は

  • 一カ月以上声がかれていて治らない。
  • のどに異物感があり、場所が一定している。
  • 硬い食べ物を飲み込んだ時に痛みがでる。
  • 痰に血が混じる。
  • 呼吸が苦しい。
  • 首にしこりができて大きくなってくる。

これらのうち1つでも当てはまる症状がある場合は耳鼻咽喉科で診察を受けましょう。

また喫煙と飲酒は喉頭がんの発生に関連があります。タバコをたくさん吸われる方や、お酒をたくさん飲まれる方は喉頭がんのリスクが高いため年に一度は耳鼻咽喉科でのチェックをお勧めします。

喉頭がんの検査法

喉頭を詳しく診察するためにはファイバースコープを使用します。お鼻から挿入するため挿入感も強くなく、細いため痛くもありません。

患者さんには「エー」などと発声していただいたり、ほっぺたを膨らませていただいたり、顔の向きを変えていただいて、のど全体を観察します。

喉頭がんを疑うしこりがある時はその一部を取って検査(病理組織検査)に出します。施設によって外来で局所麻酔で行う場合と、入院して全身麻酔で行う場合があります。結果は通常1週間前後でわかります。

癌の大きさを調べるためにMRIを行ったり、首のリンパ節に転移がないか超音波で調べたり、肺などに遠隔転移がないかCTを行ったりします。

癌の大きさや転移の状況によって治療法が変わってくるためです。

喉頭がんの治療法(1)放射線治療

喉頭がんの大きさが小さく、他に転移がない場合は多くの施設で放射線治療が行われます。

放射線治療は通常1回の治療が10分ほどで、全部で30回ほど行います。
普通土曜日、日曜日は放射線治療を行わないため、週5回の放射線治療を6週間ほど行う事になります。

病院が自宅から近い場合は外来通院しながら治療することもできます。

小さい喉頭がんの場合は放射線を当てる範囲もせまい(のどぼとけの骨全体が入るくらいの範囲)のですが、治療が進むにつれて徐々に合併症が出てきます。

主な合併症は、粘膜や皮膚が炎症をおこして痛くなることです。うがい薬や鎮痛剤、軟膏などで治療します。

喫煙・飲酒は炎症を強くしますので治療が始まったら必ずやめましょう。
また、糖尿病の方も炎症が強くなるため、糖尿病の主治医とも相談しながら治療することが大事です。

早期の癌の場合、放射線治療の生存率は9割程度です。

喉頭がんの治療法(2)レーザー手術

早期の喉頭がんにレーザー手術を行う病院もあります。

全身麻酔で手術を行います。
口からのどに喉頭鏡という金属製の筒を入れ、顕微鏡でのどを覗ける状態にします。

癌の部分にわずかに正常の部分を付けてレーザーで癌を切除します。

治療期間が短いのが良い点ですが、治療後の声の質は放射線治療後に比べると少し悪くなります。

喉頭がんの治療法(3)化学放射線療法

ある程度がんが大きくなると放射線治療だけでは癌が消えにくくなってくるため同時に抗がん剤治療(化学療法)を組み合わせます。

化学療法は、多くの施設でシスプラチンやネダプラチンなどのプラチナ製剤にフルオロウラシル(代謝拮抗薬)を加えて行われます。

抗がん剤を加えると癌に対する効果も増加しますが、口内炎や粘膜炎といった合併症も出やすくなります。

時にモルヒネでないと取れない痛みが出てくるため、モルヒネを使用します。

モルヒネというとびっくりされる方が多いのです。

でも鎮痛には非常に効果的です。

医師の管理のもとで適切に使用すれば「頭がおかしくなる」「命が短くなる」「やめられなくなる」といったことはございません。

喉頭がんの治療法(4)喉頭部分切除術

安全に照射できる放射線の量は決まっていますので、がんが消えるまで放射線治療をやり続けるという事はできません。また、放射線治療を行った後かなり時間が経過してから再発した場合も、同じ場所には追加で照射を行う事はできません。

そのため、

  • 放射線治療後に癌が残ってしまった場合
  • 放射線治療で癌がいったん消えたように見えたが、その後再発した場合
  • 化学放射線治療では勝ち目がないほど癌が進行してしまっている場合

では手術が行われます。

1、2で癌が部分的な場合は喉頭の一部を切除する喉頭部分切術除が行われることがあります。

部分切除術は手術後も声を残すために行いますが、手術後の声はあまり良い声の質ではありません。また飲み込む機能が悪くなり、手術後に誤嚥を起こしやすくなる危険があります。

ご高齢の方には勧めにくい手術法です。

喉頭がんの治療法(5)喉頭全摘術

放射線治療後に癌が残存した場合、
放射線治療後に癌が再発した場合、
かなり進行した喉頭がんの場合には
一般的には喉頭全摘術が行われます。

喉頭全摘術はのどぼとけの骨ごと取る手術です。
のどぼとけの骨の中には声帯も入っていますので、この手術をすると普通の声は出せなくなります。

口からのどまでは一本の管ですが、のどから先は気管と食道の2本に分かれます。
食べ物が気管でなく食道へ行くよう誘導する役割をしているのが喉頭です。
喉頭が無くなってしまうと食べ物が気管に入ってしまいます(誤嚥といいます)。

そのため喉頭を摘出した後、気管は首の皮膚に縫い付けて呼吸専用の穴(永久気管孔)とします。
口は食道だけにつながる事になるので誤嚥はおこりません。

喉頭全摘後に声を出す方法とは

喉頭全摘後は自分の声は失う事になりますが、声を出す方法もあります。

自然な声は生体の粘膜を振動させて発声させますが、声帯は失われているため他の部分の粘膜を振動させて発声させます。

1.食道発声法

食道の粘膜をげっぷにより振動させて発声します。
習得には訓練が必要ですが、自然に近い声質です。歌を上手に歌える方もいらっしゃります。
各県に喉頭全摘をされた方の患者会があり、講習会があります。

2.食道-気管シャント

食道と気管をつなぐ細い穴を作ります。
永久気管孔を押さえて息を吐くと、息が気管→気管と食道をつなぐ細い穴→食道に入るため食道発声を簡単に行う事ができます。

手術で気管-食道の穴を作る場合と、人工物を入れる場合があります。
食道発声が簡単に習得できます。しかし、発声時に永久気管孔を閉鎖させるために片手を必要とするので、話しながら両手を使う作業ができません。

3.人工喉頭

振動する器具を首にあてて、咽頭の粘膜を振動させて声を出します。
習得は比較的簡単ですが機械的な声となります。また発声時に片手を使用します。

何が適切な発声法かは個人差があるため主治医とよく相談しましょう。

口腔がんについて

口腔がんを疑う10のポイント

口腔(こうくう)がんとは、舌・歯ぐき・ほっぺの内側(頬粘膜)・舌と歯ぐきの間・口の天井の硬い部分(硬口蓋)などにできるがんの総称です。
近年増えてきているがんです。

がんなので命にかかわる可能性があるのはもちろんですが、話したり、物を食べてたり飲み込んだり、呼吸することにも障害が出てくる可能性があります。

早期に発見することがとても重要です!

口の中にできるがんなので、お口をあけて鏡で見たり、ご家族に見てもらうことによって早期発見が可能です。

  • なかなか治らない口内炎がある。
  • あやまって噛んでしまったところがなかなか治らない。
  • 入れ歯やとがった歯で傷つけたところが治らない。
  • 歯を抜いたところが腫れてきて治らない。
  • ただれた粘膜のところがあり治らない。
  • 触ると硬い腫れやしこりがあり小さくならない。
  • 以前からこすっても取れない白いところや赤いところがある。
  • こすると血が出やすいところがある。
  • 白っぽいかさぶたのようなものに覆われているところがある。
  • 食事のときなど物を飲み込む時に痛みがある。
  • あごの下にしこりがあり大きくなってきた。

これらのうち1つでも当てはまる症状がある場合は耳鼻咽喉科で診察を受けましょう。

「痛くないから大丈夫と思っていた」という方が多くいらっしゃいます。小さいうちは痛みを伴わない事が多いので注意して下さい。

口腔がんの検査の仕方

医師が診てがんが疑われる場合は、その部分の一部を切り取ったり、綿棒などでこすって細胞を取ったりします。取ったものは顕微鏡で見て悪いものかどうかを調べます。

がんの大きさを調べるためにはCTやMRIを行います。

がんの場合は飛び火していることもあるので、首のリンパ節に転移がないか超音波検査で調べたり、肺に転移がないかレントゲンやCTで調べたりします。

また、口にがんがある人は、食道や胃にも別のがんが同時に存在することもあるので胃カメラを行うことも多いです。

これらの検査を行うのはがんの進み具合によって治療法が変わることがあるからです。

舌癌の治療

口の中のがんの約6割が舌癌です。
煙草や、飲酒、歯などによる刺激が発癌に関与していると考えられています。近年は女性が増えています。

治療法はがんの進み具合(舌のがんの大きさ・転移の状態)で変わってきますが、舌癌は放射線や抗がん剤が効きにくいので手術が基本的な治療法となります。(組織内照射や抗がん剤動注療法や術後照射が効果的な場合もあります。これらについては後でお話しますね。)

手術はがんの部分を取り除いてしまう治療法です。
がんと思われるところをぎりぎりで取ると、目に見えないようながんを取り残してしまう可能性があります。そのためがんと思われる部分に、見た目は正常な部分をいくらか付けて切除します。

正常と思われる部分をたくさん付ければ付けるほど、がんを取り残す可能性は低くなりますね。しかし、舌の場合、取れば取るほど食べたり、飲んだり、話したりする機能が低下してしまいます。たいていは10-15mmほどの正常部分を付けて切除しています。

舌癌の手術と後遺症

基本的にはがんと思われる部分から10~15mmほど正常と思われる部分を付けて切除します。そのため切除される部分は、がんが小さければ小さく、大きければ大きくなります。

舌は話したり、食べたり、飲み込んだりする働きをしています。残った舌が小さくなるほど、この機能は低下してしまいます。

口を大きく開けて舌を見て頂くと、舌のかなり奥の方に丸い突起が並んでいるのが見えると思います(この突起は味を感じるセンサーで正常な構造なので心配ありません)。この突起より前方を舌可動域(舌の動く部分)、後方を舌根部(動かない部分)と専門的には呼んでいます。

切除範囲が舌可動域の1/3程であれば、術後舌が小さくなったとしても、普通の食事や、会話を行う事が出来ます。

切除範囲が舌可動域の半分程度ならば、腕の皮膚や胸の筋肉などを移植して失った舌を補うことにより手術後もほぼ問題なく普通の食事や、会話を行う事が出来ます。

切除範囲がさらに大きくなると、お腹の筋肉などを移植して失った舌を補ったり、飲み込みやすくする手術を同時に行います。その後飲み込む訓練を行いますが、食べたり、飲み込んだり、話したりしにくくなる後遺症が残ってしまいます。後遺症の程度は切除範囲はもちろんですが、年齢などでも変わってきます。

再発・転移しやすいがん3つのポイント

手術ではがんを取ることが目的ですが、手術で取ったがんを調べると色々な事が分かります。

わかることの一つに「再発や転移がしやすいのかどうか」があります。

再発や転移がしやすいのは

  • 手術ではがんを正常組織で包み込むようにして取りますが、手術後顕微鏡で見てみるとがんが外に顔を出している場合
  • リンパ節転移がたくさん(4~5個以上)ある場合
  • がんが転移したリンパ節の外まで出てきている場合

などです。

こういった場合は、再発や転移を予防するために、手術の後放射線治療や抗がん剤治療を行った方が良いです。

一方、放射線治療や抗がん剤治療も副作用がありますので、再発のリスクが低い人は行わない方が良いでしょう。

手術しないで口腔癌を治す方法(1)(組織内照射)

口腔癌は放射線の効き目が悪いため手術が基本治療となります。

しかし、がんが早期で小さい(2~3cm以下)場合や、表面に広く広がっていても厚みが薄い場合などは通常の放射炎治療に加え「組織内照射」という放射線治療を行う事があります。

「組織内照射」は放射線を出す針やチューブをがんの部分に刺したり、通したりしてがんを焼く治療法です。

早期の舌がんでは手術を行った場合と同じくらい治ります。

副作用は、口腔内はあごの骨に近いので、骨の骨髄が炎症を起こしたりする可能性があったり、将来放射線の影響でがんが出てきたりする事が稀にあります。

また、行える病院に限りがあります。

手術しないで口腔癌を治す方法(2)(超選択的抗がん剤動注化学療法)

放射線治療同様、抗がん剤も口腔癌にはあまり効き目がありません。

抗癌剤によっては量を増やせば効果が上がるものがありますが、当然体もまいってしまいます。

「抗癌剤の量を増やして、副作用も抑えよう」という考えから生まれた治療法が超選択的抗がん剤動注療法です。

他の臓器と同様にがんも動脈から栄養をもらって大きくなります。このがんを育てる動脈(栄養血管)に大量の抗がん剤を流してがんをやっつけるのと同時に、抗がん剤の解毒剤を全身に流して副作用を軽減させます。

がんの栄養血管だけに抗がん剤を流すためには、その血管の中にカテーテルという細い管を通します。カテーテルは治療の度に足の付け根の動脈から入れることが多いです。

施設によって様々な抗がん剤の組み合わせが試されていますが、どの薬の組み合わせが一番良いのか、どのくらいの量が一番良いのかはまだ分かっていません。多くの施設で放射線療法を同時に行って治療の効果を高めています。

この治療法を行って癌が小さくならないことはほとんどありません。手術もできないような進行したがんがこの治療で治る場合もあります。

治療の合併症に脳梗塞(3%くらい)があります。これは血管の中にカテーテルを通すときに、血管の中の血の塊が飛んで脳の血管に詰まることがあるからです。

また、後から出てくるかもしれない肺転移などの遠隔転移の予防には効果がないといわれています。

甲状腺がんについて

甲状腺

甲状腺という臓器を知らない、という方は結構いるんじゃないでしょうか?

甲状腺はのどぼとけの下に位置する臓器です。
正面から見ると蝶が羽を広げたような形をしていて気管に覆いかぶさっています。
片方の羽の長さは4センチほどです。
元気を出させるホルモンである、甲状腺ホルモンを作っています。
通常は、首を触ってもはっきりとは触れません。

ここにできるがんが甲状腺がんです。

10人に1人が甲状腺がん?

他の病気が原因で亡くなった方を解剖した時に、10%くらいの割合で甲状腺にがん(乳頭癌)が見つかります。

つまり、甲状腺に癌を持っていても、気がつかないでそのまま年をとり、他の病気やけがなどが原因で亡くなる方がほとんどということです。

これは甲状腺がんのほとんどが、非常にゆっくり成長するため、体の中にあっても無症状だからです。

甲状腺がんを疑われて病院に紹介される方も首のしこりがある他には、「痛い」とか「苦しい」など辛い症状がない方がほとんどです。しこりもなくたまたま耳鼻科や内科で首の超音波検査を受けた結果、さわってもわからないような小さいしこりがみつかって紹介される方もたくさんいらっしゃいます。

しかし、中にはがんが大きくなって、声がかすれたり、飲みにくいなどの困ったことが出てくる方もいらっしゃいます。また、稀に骨に痛いところがあって整形外科で調べてみたら甲状腺がんの骨転移とわかって紹介される方もいらっしゃります。

甲状腺がんの調べ方

自分で首を触ってみましょう。
ふつうの甲状腺は触ってもよくわからないのですが癌ができて大きくなると、かなり硬いゴツゴツした塊が触れるようになります。大抵は首の左右どちらかです。
リンパ節に大きな転移がある場合、グリグリしたしこりが触れることがあります。

ノドボトケなどの軟骨、首の骨や太い動脈をしこりと勘違いされる方もいらっしゃいますが、心配でしたら耳鼻科に行って診てもらいましょう。

病院では超音波検査を行います。プローブという超音波を出す器具を首にあてて、しこりの大きさや内部の状態をみます。

良いものか(良性)、悪いものか(悪性)を正確に調べるためには、しこりに針を刺して中身を少し吸って細胞を採ります。首に針を刺されるのはとても怖いと思いますが細い針を使うのでそれほど痛くありません。

採った細胞は専門の先生(病理医)が顕微鏡で見て診断して下さいます。この検査を専門的には穿刺吸引細胞診と言います。この検査で9割くらいが悪性か良性かはっきりします。

細胞診では悪性か判断つかないタイプのがんもあるので、シンチグラフィーという検査を行う病院もあります。この検査はアイソトープという放射性物質の薬を飲んだり、注射した後に写真を撮ります。薬の集まり具合で悪性か良性かを判断します。

血液検査のみでは甲状腺がんを発見することはできません。

がんらしくないがん?

甲状腺がんには5種類(乳頭癌、濾胞癌、髄様癌、未分化癌、悪性リンパ腫)ありますが、甲状腺がん全体の9割ほどが乳頭(にゅうとう)癌です。

その乳頭癌の9割ほどはほとんど命にかかわることがありません。
「がんなのに命にかかわらないなんて本当?」と思いますよね。でも他の病気で亡くなった方を解剖した場合に10人に1人の割合で見つかるがんがこの怖くない甲状腺乳頭癌です。これを専門的には低危険度の乳頭癌などと呼んでいます。

甲状腺乳頭癌は早くから甲状腺周囲にリンパ節転移を起こしやすいのですがリンパ節に転移してもあまり命にはかかわりません。10年後に生存している割合はほぼ100%です。そういう意味で低危険度の乳頭癌はがんらしくないがんなのです。

残りの1割が命にかかわる可能性のある高危険度の乳頭癌です。

次は低危険度と高危険度の見分け方についてお話します。

怖い甲状腺乳頭癌の見分け方

怖い乳頭癌はどうやって見分けるのでしょう?
実は特殊な検査で分かるのではなく、初めて患者さんに会った時の患者さんの年齢や病気の進み具合で区別します。

高危険度乳頭癌の基準としてはおおむね

  • 患者さんが高齢(40~50歳以上)。
  • がんが大きい(4~5センチ以上)。
  • がんが甲状腺の外に出てきてしまっている。
  • 大きなリンパ節転移がある。
  • 肺や骨などに転移している。

などです。

治療を行った高危険度乳頭癌の方が10年後に生存されている割合は6~7割ほどです。他の臓器の進行癌と比べると高い生存率です。

甲状腺乳頭癌の治療法

他の臓器のがんの場合、治療は手術と放射線治療と化学療法(抗がん剤を使った治療)が中心となります。

甲状腺乳頭癌は穏やかな性質なのですが、通常の放射線治療や化学療法がほとんど効きません。そのため手術で取ってしまうことが基本的な治療法となります。

でもがんなのに手術しない場合もあるんです。

小さい乳頭癌は手術しない?

昔は癌と分かった時点で小さい乳頭癌も手術で摘出しておりましたが、1センチ以下の小さい乳頭癌(微小乳頭癌)は手術しないで様子をみる病院が増えてきました。

様子をみていて分かったことは、後から癌が大きくなってきたり、リンパ節転移を起こしたりすることは稀で、ほとんどの人が甲状腺に小さい癌があっても無害に生涯を過ごせるということでした。

それじゃあ手術しないでいいんじゃないかという事になり、現在の多くの病院で、転移のない微小乳頭癌ならば「手術をせず経過観察する方法もあるよ」と患者さんに説明するようになりました。

手術しなくて本当に大丈夫?

癌と言われると誰もが不安になると思います。手術しなくても大丈夫と言われても安心できない人はたくさんいらっしゃると思います。

安心の基準は人それぞれ違いますね。99%命の心配はないならば安心という人もいますし、100%でないと安心できないという人もいます。その人の性格以外にも、その時の年齢や自分の周りの状況によっても変わってくると思います。

しかし、手術合併症のリスクも0%ではありませんね。

通常手術は、手術をする事によって得ることができる良いことが、リスクを上回る場合に行います。小さい乳頭癌はほとんど命にかかわらないので、あえて手術をしなくてもよいのではないかと考える病院が増えてきたのです。

最終的に手術をするかはたいてい患者さんが決めます(先生にお任せしますという患者さんもいらっしゃりますが。)。

怖くないがんと言われても、癌が体にあるという事自体が、かなりの精神的なストレスとなり、それが生涯続くかもしれない方は、手術を選択することもいいのではないかと私は思います。

手術をした方がいい甲状腺乳頭癌は?

一般的に手術した方が良いのは命にかかわる場合です。また、声がかれたり、ごはんが飲み込みにくくなっても困りますので、そのような可能性がある場合も手術した方がいいでしょう。
具体的には

  • 甲状腺がんがある程度大きい(1センチ以上)。
  • 癌が甲状腺の外に出てきて周りの臓器(気管や神経や食道など)に食い込んでいる、または、将来食い込んできそうな場合。
  • 首のリンパ節や肺や骨などに転移している。

こんな場合は手術をしたほうがいいでしょう。

甲状腺乳頭癌の手術法

日本の多くの病院では、手術前に癌の広がり方をみて、癌があるとこだけ取って、残せるところはなるべく残そうという方針です。

具体的には

甲状腺がんの大きさが甲状腺の半分以下の場合は、甲状腺の半分を取ります。甲状腺は蝶が羽を開いたような形をしているので、片方の羽をとる感じです。

癌が半分以上ある場合でも、多くの病院で、甲状腺は全部取らないで、できるだけ甲状腺を残すようにしています。

肺や骨に転移がある事がわかっている場合は、癌の大きさにかかわらず甲状腺を全部取ります。これは後でヨード治療という特殊な治療をするためです。(ヨード治療については後でお話しますね。)

また、癌の大きさにかかわらず、転移があるかもしれない甲状腺の周りのリンパ節は一緒に取ることが多いです。左右の首に明らかなリンパ節転移がある場合は、そこも一緒に取ります。

気管や神経や食道やのどなどに癌が食い込んでいる場合はそこも一緒に取ることが多いです。気管や食道やのどをいっぱい取ってしまうと普通に生活できませんね。そのような時は無くなったところを他の臓器を使って作り直すようなこともあります。このような手術を専門的には再建手術と呼んでいます。

ヨード治療って?

昆布などを含まれるヨードは甲状腺に取り込まれて、甲状腺ホルモンの原料になります。そのため甲状腺を全部取ってしまうと、ヨードがどこにも取り込まれず、甲状腺ホルモンも作られなくなります。

甲状腺にできる乳頭癌や濾胞癌にはヨードを取り込む性質を持っているものがあります。その性質を利用したのが放射性ヨード治療です。

放射線を出すヨード(放射性ヨード)入れたカプセルを飲みますと、癌がヨードを取り込む性質を持っている場合は放射性ヨードを取り込みます。取り込まれた放射線が癌を焼くわけです。

通常はまず検査用の放射性ヨードを使って再発や転移がないかどうかを、また、転移があるところに放射性ヨードが取り込まれるかを調べます。

転移があるところに検査用の放射性ヨードが取り込まれるようならば、ヨード治療を行います。

ヨード検査やヨード治療を行うときは2週間前から甲状腺ホルモンの内服をストップして、ヨードが含まれていない食事を取らないといけません。 その間は甲状腺機能が低下した状態になるので、だるくなったり、つかれやすくなったり、皮膚が乾燥しやすくなったり、むくみが出たりすることがあります。

ヨード治療はどんな時にやるの?

肺や骨や脳に転移がいっぱいあったり、転移したところが手術では取れない場所であったり、手術で取り残しがあったり、どこかに小さい癌が隠れているかも?といったときが放射性ヨード治療の出番です。

甲状腺が残っているとそこに放射性ヨードが集まってしまい、癌に集まらなくなります。そういうわけでこの治療をする時は甲状腺を全部取らないといけないのです。

手術で甲状腺をすべて取っても、甲状腺の成分は少し残っているものです。
その部分は、少量の放射性ヨードを使って焼いてしまいます。

残念ながら全ての甲状腺がんに放射性ヨード治療ができるわけではありません。ヨードを取り込まないがんには出来ないからです。ヨード治療が効果的なのは大体50%位です。

ヨードを取り込むタイプのがんかどうかは甲状腺を全部取って実際に放射性ヨードを飲んでみないと分かりません。そのためヨード治療のために甲状腺を全部取ったけれどヨード治療が出来ないということもあるのです

欧米の甲状腺がん治療方針は日本と違う!

日本の甲状腺がんの治療法についてお話してきましたが、欧米と日本では甲状腺がんの治療方針が異なります。

欧米では癌とわかった時点で、大きさにかかわらず甲状腺を全部取ってしまいます。そして手術の後に基本的にはヨード治療を行います。また生涯甲状腺ホルモンの薬を少し多めに飲み続けます。

欧米では甲状腺に異常がある患者さんが病院に行くと、最初は内分泌科医が診察します(甲状腺は人体最大の内分泌臓器です)。そこで甲状腺がんと分かった場合は次に外科医を受診し、手術することになります。手術の後はヨード治療を行う放射線医にバトンタッチします。

経過観察は血液検査でサイログロブリン値をチェックします。サイログロブリンは甲状腺で作られるタンパク質なので、甲状腺を全部取ってしまった場合は作られないはずですね。しかし、甲状腺がんもサイログロブリンを作ることがあるのです。サイログロブリン値が上がってきた場合はどこかにがんがあるかも?と考えて、ヨード治療を行うのです。

甲状腺ホルモンの薬を少し多めに飲むのは、甲状腺刺激ホルモン(TSH)を抑えるためです。甲状腺刺激ホルモンは、甲状腺がんの増殖も刺激することがあると考えられているからです。この治療法の事をTSH抑制療法と言います。

日本と欧米で甲状腺がんの治療法が違う理由

甲状腺乳頭癌はどんな治療を受けても成績が良いので、どの治療の生存率が一番良いのか比べることがとても難しいのが一つの理由です。

実際、生存率は日米でほとんど変わりありません。

また、日米で医療事情が異なることも理由の一つです。
日本では手術前に念入りな超音波検査が欧米以上に多く行われているので、癌の広がりをかなり正確に調べることができます。それに基づいて甲状腺を温存する手術を行うため、甲状腺を全部取らなくても残った甲状腺からの再発する率は極めて低いのです。

さらに、欧米では診断・治療・経過観察が分業化しているため、それぞれの分野の医師が独立して治療しています。術後の転移は首のリンパ節が一番多いのですが、欧米では経過観察を行う医師が首の専門家ではないことが多いため、血液検査やヨード検査で再発のチェックをしやすくしています。しかし、再発や転移があれば必ずサイログロブリン値が上昇するというわけでもありませんし、再発転移したところに必ずヨードが集まるわけではありません。

一方、日本ではヨード治療を行える施設が限られていることもありますが、術後の経過観察も頸部の診察が得意な耳鼻科医が継続して行うため、超音波検査やCT等で再発や転移を直接見つけることができます。採血検査やヨード検査も必要に応じて行います。

甲状腺乳頭がんの良い治療法は?

治療法がいくつかある場合、医師は自分が良いと信じている方法だけを説明するわけにはいきません。それぞれの治療法の良いところと悪いところを説明して最終的には患者さんに選んでもらいます。

日本式の良いところは、手術の合併症(声がれ、血液中のカルシウム値の低下など)の可能性が低くなることです。
悪いところは、サイログロブリン値が再発のマーカーとして使えない事や、肺などに後から転移が出てきた場合、残った甲状腺を取らないとヨード治療が出来ないことです。

欧米式の良いところは、サイログロブリン値が再発のマーカーとして使えることや、ヨード検査やヨード治療が簡単に行えることです。
悪いところは、手術の合併症の可能性が少し高くなることと、甲状腺ホルモンを(場合によってはビタミンDやカルシウム製剤も)一生飲まなければいけない事です。

日本では患者さんの病気の進み具合によって治療法が変わってきますので、主治医の先生とよく相談しましょう。

取ってみないとわからない?甲状腺濾胞(ろほう)癌

甲状腺がんの全体のおよそ5~6%位が濾胞癌です。

濾胞癌の特徴は診断がとても難しいという事です。

つまり、しこりに針を刺して細胞を取り、癌かどうか調べる検査(穿刺吸引細胞診)を行ってもわからないのです。

細胞の検査では、細胞がどのくらい変な形(専門的には異型度といいます。)になっているかを診ていて、すごく変な形に変わっているのが癌です。
しかし、濾胞癌の細胞は、良性の濾胞腺腫の細胞とあまり変わらない形をしているのです。そのため、良し悪しの区別が難しいのです。

濾胞癌の場合は、しこりを覆っている被膜や血管の中に癌細胞が浸み込んできているかどうかで良し悪しを見ています。なので、明かな転移があったり、しこりが大きくなり明かに周りに浸み出していない限り悪いものかどうかわからないのです。つまり、転移がなかったり、しこりが小さい場合はとってみないと濾胞癌かわからないのです。

甲状腺濾胞癌の治療法

とってみないと癌かどうかわからない濾胞癌ですが、穿刺吸引細胞診を行い、色々な超音波検査でしこりの血流や硬さを調べたり、シンチグラフィを行ったり、血液中のサイログロブリンの値を調べたりする事によって、「濾胞癌じゃないかな?」と疑う事はできます。

そういう場合は手術を勧めます。治療法は乳頭癌と基本的には同じで、甲状腺の半分以下の大きさならば甲状腺を半分取る手術をします。肺や骨などに遠隔転移がある場合は、甲状腺を全部取って、手術の後にヨード治療を行います。

術前診断が難しい癌なので、良性だと思って手術(甲状腺を半分取る)したら癌だった。ということも多いです。

欧米の場合はがんとわかれば甲状腺は全部取る方針なので、残った甲状腺を取る手術を行いますが、日本では明らかな遠隔転移がなければ様子を見る病院が多いです。

濾胞癌も遠隔転移がなければ命にかかわる事はほとんどありません。
しかし、骨などに比較的遠隔転移をしやすい癌のため注意が必要になります。

甲状腺がんと反回(はんかい)神経

手術では通常、ノドボトケと鎖骨の中間くらいの皮膚を、しわに合わせて横に切ります。
(鎖骨の下の皮膚や、乳輪の周りの皮膚や、脇の下の皮膚を小さく切って内視鏡を入れて甲状腺の手術を行う施設もあります。)

皮膚のすぐ下には筋肉があります。甲状腺から癌が顔を出していないようならば筋肉は取りません。

筋肉の下に甲状腺があります。通常は癌の大きさによって取る甲状腺の量が変わりますが、たいていは(1)半分取る(2)全部取る(3)その中間です。

甲状腺の裏には反回(はんかい)神経という神経があります。反回神経は左右一本ずつあり、左右の声帯を動かす働きをしています。

反回神経が麻痺すると声帯が動かなくなるので手術中は丁寧に扱います。

癌の表面に神経がくっついている場合でも、甲状腺癌の場合は神経を剥がして残します。ただそういう場合は、手術中、神経に触る回数が多くなるので、術後に神経麻痺をおこす可能性が高くなります。

神経が癌に巻き込まれている場合は、神経を切断することが多いです。場合によっては切断した神経をつなぎ直します。つなぎ直した神経はほとんど動くようにはなりませんが、切りっぱなしにするよりは良い声が出るようになる事が多いです。

反回神経が切れると声帯の張りが無くなってきますが、つないでおくとそれを予防できるからです。

甲状腺癌の手術をすると声が出なくなる?

甲状腺の手術では声帯を動かす反回神経に触ります。触る機会が多くなると手術後に神経麻痺をおこす事があります(1%程度)。

片側の神経が麻痺して片側の声帯が動かなくなると、声がかすれますが、神経が切断されていなければ通常数か月で治ってきます。

甲状腺を全部取るような手術をした場合は、左右の反回神経に触れることになるので、両方の声帯が麻痺する可能性がわずかにあります。

声帯は息を吸う時に開いて、声を出すときに閉じるのですが、両方の声帯が麻痺すると、たいていは声帯が閉じた状態で動かなくなります。
この状態では「声は出るけど、息が吸いにくい」ことになります。

両方の反回神経を手術中に触った場合は、手術直後に声帯がちゃんと動いているか確認します。両方とも動いていない場合は息を吸えるように気管に穴を開けます(気管切開術)。

気管切開術後は一時的(数日から1週間ほど)に声が出せませんが、ずっと声が出ないわけではありません。

気管切開について

気管切開とは、口から声帯までの息の通り道(気道)のどこかが狭くなったときに気管に穴を開け、息を吸いやすくすることです。

甲状腺の手術の場合は、両方の声帯が閉じたまま動かなくなって息が吸いにくい時に行います。

開けた穴は、そのままにしておくと自然に閉じてしまいますので、プラスチックの筒(カニューレ)を入れておきます。

気管の穴を閉じても大丈夫な時は

  • 片方の声帯が動いて、息が楽に吸えるようになった場合
  • 声帯は動かないが、声帯を手術して息が楽に吸えるようになった場合

です。

神経を切断していない場合は3か月ほどで麻痺が改善することが多いです。
半年~1年経過しても動かないときは声帯の手術も考えます。

声帯の手術は声帯を動かすようにする手術ではありません。片方の声帯を糸で引っ張って開いた状態にしたり、声帯の一部を削って、息の通り道を作ったりします。

息の通り道が出来たら、気管の穴を閉じることができます。
通常カニューレを抜きっぱなしにすると、1週間程で自然に閉じてしまいます。

手術の傷跡をきれいに治すには

甲状腺がんは女性に多いことから、手術による傷跡を気にされる方が多いです。
縫ったあとがミミズばれのようになる肥厚性瘢痕の予防が必要です。

個人差はありますが、肥厚性瘢痕は皮膚に張りがある、若い人ほどなりやすい特徴があります。

予防策としては

  • 予防の内服薬(抗アレルギー剤の一種)を飲む
  • 手術の時は、皮膚や筋肉をしっかり寄せて縫う
  • 術後、皮膚が引っ張られないように、テープを使って固定する
  • ステロイドホルモンの塗り薬を塗る

などがあります。

甲状腺がんを疑うポイント

今までお話したように甲状腺がんの多くが生命にかかわらないため、小さい甲状腺がんでは手術をしないこともあります。しかし、声がかすれたり、飲み込みにくくなったり、命にかかわる場合もあります。

甲状腺がんを疑うポイントは

  • のど仏から胸骨の間を触るとゴリゴリとした硬いしこりがある。(普通がんでもいたくありません。)
  • 頸にもかたいしこりがある。
  • 声が急にかすれて治らない。
  • 急に水を飲むとむせるようになった。(むせは1週間ほどで自然に治ることが多いので注意が必要です。)

このような場合は耳鼻咽喉科での診察が必要です。

ただこれらの症状はがんがある程度大きくならないと出てきません。
小さい甲状腺がんを見つけるためには超音波検査が必要です。

のどの違和感が長く続く方に甲状腺腫瘍がある場合があるので、そのような方は超音波検査をお願いしましょう。

PAGE TOP
  • 047-496-1133
  • LINE順番予約